このゲームの主人公はかわいいネコちゃん。バトルスーツを着て戦う。
メトロイドの主人公はかわいい女性。バトルスーツを着て戦う。
かわいいもの×バトルスーツ=メトロイド
Gato Roboto=メトロイド
レビュー
「Gato Roboto」はインディー界でメジャーなジャンルである「メトロイドヴァニア」だ。
大量に存在しているメトロイドヴァニアの中で一際輝くためには強烈な個性が必要で「dead cells」ならアクション性の高さとローグライク要素、「Messenger」なら忍者と8bit&16bit、そして「Gato Roboto」ではネコちゃんと1bitという特徴がある。
僕は「Gato Roboto」の最初のPVを見た段階ですぐに購入することを決めたのだが、この「DownWell」から影響を受けたであろう1bitのビジュアルとアクションの軽快さにはそれだけのインパクトがあった。
そして実際にプレイしてみても、ビジュアルと軽快なアクションは期待通りだった。
シンプルだが激烈キュートなUI
「GatoRobot」のストーリーは主人公のネコちゃんとその飼い主が乗っている宇宙船が墜落し、飼い主がケガを負ったので、代わりにネコちゃんが脱出手段を見つけるために冒険するというもの。かなり大味な流れであり、ストーリーのエンディングもかなりあっさりしている。
冒険中に発見できるコンソールを通じてこの惑星の秘密や陰謀に迫る描写もあるが、詳細は分からずふわっとしていることから、このゲームはストーリーよりもゲームプレイとビジュアルに力を入れていることがわかる。
ビジュアル面で最も魅力的なのはUIだ。
新しいパワーアップを手に入れるたびに画面の外側にUIが追加されていく。そのどれもがプレイヤーの操作と連動してにぎやかに動くのだが、これがとてもかわいい。
ミサイル、2段ジャンプ、ダッシュ、どのUIもいい動きをするが特に右上のネコちゃんの表情が最高だ。基本は無表情だが、敵を攻撃する時には勇ましい表情になり、2段ジャンプをするとなぜか笑顔になる。ゲームプレイには何の影響も無いが、このネコちゃんの表情ウィンドウが「GatoRobot」を唯一無二のゲームにしている。
可愛さと勇ましさが同居している
見た目に魅かれた人が楽しめるメトロイドヴァニア
ゲームプレイ部分は非常にシンプル。上下左右4方向に撃つことができるショット、2段ジャンプ、ミサイル、ダッシュがプレイヤーが最終的に行えるようになる行動だ。メトロイドヴァニアとしてはそこまでパワーアップは多くない。
敵もそこまで強くないし、難しいプラットフォームも無い。メトロイドヴァニアの中ではかなり難易度が低くすこし物足りなさを感じたが、その分見た目の可愛さに魅かれたプレイヤーが確実に楽しめるように作られているともいえる。
狭いダクトなどを探索する時にはネコちゃんがバトルスーツから降りて生身で行動することもできる。生身のネコちゃんは一撃で死亡するので慎重な操作が必要になるが、この部分も数がそんなに多くないうえに難易度も高くは無いので安心だ。
しかし様々なアイテムを発見し自分を強化していったり、隠された道を見つけ出すワクワク感は間違いなくメトロイドヴァニアだ。
要するにこのゲームはメトロイドヴァニア入門にうってつけのゲームになっているということだ。
レビューのまとめ
見た目に魅かれたのならば、その気持ちのまま買ってしまえばいい。後悔する確率は低いだろう。
ただボリューム的に非常にコンパクトに仕上がっているので、他のメトロイドヴァニアで得られるような高い達成感や探索し甲斐のある大きなマップ、たくさんのアップグレードなどに期待していると肩透かしを食らうことになるかもしれない。
スコア 79/100
GOOD
- 軽快な操作性
- 1bitのビジュアルとアニメーション 特にUI
- 迷いにくいマップ
- 詰みにくい難易度
BAD
- メトロイドヴァニアとしては少ないボリューム
- やさしい難易度による達成感の低さ