『ポケットモンスター ソード・シールド』が発売してから1週間。発売日からプレイしているような人は、もうクリアしてしまってやることがない!という人もいるかもしれない。ポケモンをクリアした後のやりこみ要素として、最も代表的なのはポケモン図鑑を埋めることだろうか。ガラルのポケモン図鑑は400まであるうえ、今回はワイルドエリアという広大なエリアで様々なポケモン達を集められるので、コレクションの楽しさは十分ある。
そしてもう一つのやりこみ要素は対戦。自分が育てたポケモンを他のプレイヤーのポケモンと戦わせるのは、ポケモンの醍醐味であり、インターネットで世界のトレーナーたちと本気の対戦ができるのは本当に楽しい。
”レベル”以外の育成要素
ネット対戦で勝つためには、ポケモンをしっかりと育成しなければならない。といってもネット対戦ではレベルが50以上なら50レベルに固定されるため、レベルを上げて技を覚えさす、という育成だけでは十分でなく、努力値を伸ばすことと、個体値と性格をそのポケモンの役割と合致させる、いわゆる”厳選”という育成が必要になる。
努力値はナックルシティとシュートシティで購入できる”ドーピングアイテム”で割り振れるため、金さえあれば短時間で終わらすことが出来るが、個体値と性格に関しては別だ。今作で性格を変更できるアイテムと個体値をマックスにできるアイテムが登場して、育成が楽になるかと思われたが、それらのアイテムはあまり稼ぐことが出来ないBPというポイントを消費するので、結局は今まで通りの「孵化厳選」という作業を行う必要がある。
厳選はめんどくさい?
ポケモン達の個体値は生まれた瞬間に決まっている才能で、レアなアイテムを使わない限り、生まれた後に伸ばすことができない数値なので、ポケモンの卵を孵化させまくって才能がある個体を厳選する必要がある。これが孵化厳選だ。やり方はこちらのサイトでくわしく書かれている。
この孵化厳選がポケモン育成の中で一番めんどくさく、時間がかかるもので、対戦までのハードルを大きく上げている要素だ。ポケモン対戦の動画などを見て面白そうだ!と思ってもこの要素のせいであきらめている人も多いのではないだろうか。私もその一人で、ポケモン対戦への憧れはあったものの、孵化厳選作業がやりたくないので、見る専として生きていた。
厳選には強烈な中毒性がある
しかしポケモン剣盾で思い切って孵化厳選作業をやってみると、これがとてもおもしろく、何より中毒性がとてつもない。気づけば12時間ほど育成作業にハマっていた。この中毒性はギャンブルに似ていると感じたのだが、その理由は2つの要素のループにある。
卵が産まれるのを待つ時間
ポケモンの卵は、預けてから一定の時間で生まれるわけではなく、生まれてくる時間にばらつきがあるため、いつ来るかわからない。そろそろ来るかな?と思いながら、あずかりやの近くをうろうろして待つのは、ドラクエのスロットで、次こそは当たるかもと思いながら打っている状況に似ている。
孵化したポケモンを確認する時
卵が孵化して生まれてくるポケモンの個体値を見る時が、孵化厳選作業最大の楽しみだ。5匹や10匹で理想の個体がでてくることは少なく、中々出会えないので理想の個体が生まれた時の喜びはかなり大きい。個人的にはテンションの上がり具合だけで言えば、対戦自体よりも大きいものがあり、その快感や達成感を求めて、次こそは、と何度も孵化させてしまう。
実は孵化厳選作業は簡単だからこそハマる
孵化厳選作業には卵が産まれる時と、孵化したポケモンを見る時、2つの「次くるかも」という要素があり、その2つがループすることでやめられない中毒性を生み出しているので、12時間も作業をやり続けてしまう。
そして孵化厳選作業にハマった最大の理由は思っていたよりもずっと簡単だったという事。いままで孵化厳選作業は難しいものという固定観念があったのだが、やってみるとなんてことはない、理想の個体が生まれてくるまで頑張るだけだし、時間も・・・まあかかるが1匹だけを育てる場合1時間から2時間ぐらいで終わることも多いので、人によると思うが、個人的にはそこまでの時間はかからないと感じた。
作業自体は簡単で当たる確率が低いが、当たると嬉しい。ギャンブルっぽい。
厳選するからこそ対戦を100%楽しめる
そんな作業を行って育てたポケモンで対戦すると、やっぱり全然ちがう。ちゃんと自分の読みや選出を通せば勝てるし、自分が下手なら負ける。自分が負けた時に「自分のせいで負けた」と思えることが楽しい対戦ゲームの条件だと思うが、ポケモンをしっかり育てていないとそれを感じることはできない。あまり育成せずにネット対戦をしていて面白さを感じられていない人は、是非とも孵化厳選作業をして、厳選作業の楽しさに目覚めてポケモン対戦の楽しさを体験してほしい。