ミストオーバーは謎の現象によって人類が絶滅しそうなので、現象の原因とみられる霧の中のダンジョンに潜って人類を救うべく冒険するゲーム。
ダーケストダンジョンが出て以来、ダーケストダンジョンライクなゲームが多く作られていて、そのどれもがあの特徴的な横スクロールの探索、戦闘画面を踏襲しているが、この『ミストオーバー』では探索、戦闘の両方ともかなり変えてきており、それがとてもうまくいっているように感じる。
しかも「ストレス」ゼロ!!
探索しない奴はデータごと消滅させる
リソース管理が厳しくも楽しい
探索は風来のシレンのようなローグライクスタイルになっており、ダーケストダンジョンよりも複雑なものになっている。探索では満腹度と光輝度を管理する必要があり、満腹度が0よりも多ければ1歩動くごとに体力とMPが回復し、光輝度が高いと周りを遠くまで見渡せるのだが、中でも満腹度のリソース管理が結構厳しいものになっている。
満腹度を回復するための食料を持っていける量には限りがあることと、食料の値段が高いため限界まで持って行くとすぐに金欠になることが原因だとは思うが、ダンジョンの中で腹が減って死にそうになることはザラにある。ダンジョンの中で食料を手に入れたり、汚染された食料を食べるなど上手く食料を管理する面白さと、緊張感があってとても良い手ごたえが感じられる。
時計が進むとデータロスト
そしてこのゲームには食料が尽きてでも多少強引に探索を強行しなければならない理由があり、それが「滅亡時計」というシステム。ダンジョン探索終了後、ダンジョン内に宝箱や倒していない敵が残っていたり、マップをすべて探索していない場合「滅亡時計」の針が進むことがある。この針が12時を指すとゲームオーバーになり、セーブデータ自体がロストするという鬼のような仕様になっているため、探索を怠ることは許されない。食料が無い中、敵に見つからないように宝箱を求めて徘徊する緊張感は中々刺激的だ。
僕はまだ序盤なので、滅亡時計システムは緊張感を持ってプレイするためのいいアクセントになっているが、今後難易度が上がっていった時どう感じるかはわからない。しかしこのゲームの評価を左右する重要な要素であることは間違いなく、これからプレイしようと思っている人もこのシステムには気を付けよう。データごと消滅させられるぞ!
編成と配置を考える戦闘が楽しい
戦闘は敵味方双方に9マスのフィールドが用意されており、攻撃やスキルが届く範囲がキャラごとに決まっているのでうまく配置や編成を考える楽しさがある。攻撃範囲を考えて隊列を組むのはダーケストダンジョンと似ているが、ミストオーバーには協力スキルというかなり強力なスキルがあり、それを使用するためには特定の職業同士を決められた決められた配置にする必要がある。この協力スキルを使うことで戦闘をかなり楽に進めることが出来る。
とは言えギリギリで勝てるような調整をされているので、協力スキルを使ったところでヌルくわけではなく、十分に殺されるので難易度で心配している人は安心してほしい。存分に死ねるよ。
街に安心感があるため「ストレス」が溜まらない
絵が可愛い
ダンジョンでの苦しい探索を終えると拠点となる街に帰るのだが、ここもダーケストダンジョンのように寂れた街になっていたり、なぞの領主もいたりと本家へのリスペクトをわすれていないが、ミストオーバーはキャラクターがダーケストダンジョンの500倍可愛い。
そのためダーケストダンジョンでダンジョンでも街でも今すぐ死にそうなやつしかいなくて辛い…と思った人にはミストオーバーは向いている。雰囲気や世界観こそ暗いがキャラクター達はかわいくて結構明るいので、拠点では安心感を感じられる。
ストレスシステム無しでずっと一緒に冒険できるね!
拠点に十分な安心感があるからか、ミストオーバーではダンジョンから帰ってきても仲間のストレスを発散させる必要がない。ダーケストダンジョンのように定期的に風俗に連れて行かないと、頭がおかしくなったり、自殺したりする、という事が無く同じ仲間を使い続けられるので、一般的なRPGのようにプレイできるというのも、本家との差別化が図られている部分だ。とはいえプレイしている感じだと、そのうち難易度が上がればバタバタと仲間が死んでいくと思うので、ちゃんと仲間を雇うための施設もある。
街の施設では仲間を強化できる訓練所や、アイテムを買えるショップ、探索に役立つ要素を強化する施設などがあるのでここでしっかり準備することが、ダンジョン攻略のカギになっている。
ローグライクファンとダーケストダンジョンファンに勧められる
ダンジョンに行ってお金を稼ぎ、街でキャラや施設を強化、またダンジョンに潜るというようなループが好きな人にはおすすめできるゲームであり、ダーケストダンジョンのファンなら一度遊んでみると別の面白さを感じられて楽しいかもしれない。
僕は今のところ、きびしい難易度だが慎重にプレイすれば何とかなるバランスや、意外と爽快感のある戦闘などをかなり楽しめている。もう少し進むとネット上で言われているように、難しすぎてクソゲーだーとか言い始めるかもしれないのでもう少し遊んだらまた感想を書こうと思う。