『龍が如く7』クリア後感想 バトルシステムが強化された続編が遊びたい【ネタバレなし】

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ゲーム プレイした感想

いやーあのエンディングはズルい。途中の不満とか全部吹っ飛んで号泣してしまった。龍が如くスタジオさすがです!100点!おわり!

とか言いたくなるぐらいにエンディングが良いので、とにかく最後まで辿り着くことが出来れば、かなり感動的なストーリーを堪能できることは保証できる。

ただバトルへの不満は間違いなくあるし、そのせいでエンディングにたどり着けない人も出てくるかもしれない。それぐらいのストレスを感じるシーンも間違いなく存在した。

今作で最も注目されたであろう主人公の変更と、バトルシステムの変更。この二つの要素の上手くいった部分とそうではなかった部分を中心に、クリア直後の感想を書こうと思う。

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主人公の変更

『龍が如く』を象徴する主人公「桐生一馬」は諸事情により、フラフラと外を歩いていい状態にないし、シリーズもかなり長寿タイトルになり、そろそろ若返りも必要だという事で50歳のおじさん(桐生一馬)から42歳のおじさん(春日一番)に主人公のバトンが渡された。

上司の身代わりになって24歳で刑務所に入り、18年過ごしてシャバに出たら親と慕う人に銃で撃たれて、横浜のホームレスの集落にブチ込まれるという悲惨なオープニングでスタートする春日一番は、口数が少なく男らしさと拳で語る桐生一馬とは大きく異なり、とても気さくでよくしゃべり所々抜けている性格で周りの人物たちを惹きつけどんどん仲間を増やしていく。

時には相手を話術で論破したり、器用に作戦を立てるなど桐生にはないスキルで危機を乗り越える主人公というのは、今までの「龍が如く」とは明らかに違う部分でとても新鮮に楽しめるだろう。

基本一人で戦う桐生一馬とは異なり、徒党を組んで、ドラクエ風に言うとパーティを組んで戦うのも春日一番ならではのポイント。パーティメンバーはホームレス、元警察官、キャバクラのママ、マフィア、殺し屋など曲者ぞろいだが、みんなかなり気さくでパーティはいつもいいムードだ。ただストーリー終盤まで来るとほぼ春日しかしゃべらないシーンが良く見られ、仲間たちの印象がかなり薄くなってくる。

というのもこのゲームは春日一番を紹介するための物語になっているため、どうしてもストーリーの核心に迫るシーンでは春日が中心になってしまうのだ。

それに春日が相手にするのは刀や銃や鈍器で武装したヤクザたちだ。元警察官やマフィア、ヒットマンなどの仲間に関しては設定的に”戦闘力が高い”上に、自分の目的のために春日について来ている者や、春日に大きな恩義を感じている者もいるので違和感は感じないが、キャバクラのママとホームレスに関しては、終盤の段階ですでに目的は達成されているため春日について来るメリットは無い。単純に春日のため、仲間のために殺されるかもしれない戦いに身を投じるという事になってくる。・・・流石にいい奴過ぎない?

サエコのファイティングポーズがツボ

バトルシステムの変更とストーリーを上手く組み合わせ、パーティバトルになる理由を説明できているとは思うが、終盤の仲間たち(ママとホームレス)のやる気がどこからやってきているのかわからない。

それでも最後には春日一番の家族の絆の話に持って行って、プレイヤーを感動させるのだからスゴイよなぁ。

終わりよければすべてよし、とまでは言わないが序盤とエンディングの展開の熱さには心打たれ、クリアしてよかったと思えるゲームだった。

ただRPG化した戦闘…これが非常に厄介な代物だった。

バトルシステムの変更

個人的に最も期待していたのがこれ。バトルがアクションからRPGになることだ。パーティを組んで戦う春日一番のスタイルと合っているし、春日は序盤のストーリーでドラクエ好きだということもアピールしており、ストーリー中でもドラクエ風のネタが随所に出てくるのはパロディとして面白い。実際プレイしてみると職業の変更やレベルアップ経験値稼ぎなどかなりドラクエライクに作られている。

しかし問題点は多い。まず発売前の製作者のインタビューや動画でよく言っていた「テンポは良い」という話だが、私はあまりテンポが良いとは感じられなかった。能力が低く技も使えない序盤のテンポが悪いのは当たり前だし、中盤になれば結構テンポが良くなる。だが終盤になると敵が固くなりとてもテンポが悪くなる。終盤のザコ戦は全体攻撃を連打するだけの作業になりがちだ。

というかRPG戦闘のテンポがある程度悪いのは仕方ないことだろう。戦略的に立ち回ったり、どの敵から倒せば効率的なのか考えたりすれば、戦闘時間が長くなるのは仕方なく、それに見合ったやりごたえが感じられればそれでいい。実際「真・女神転生Ⅲ」や「ペルソナ5」などの戦闘はアクションゲームほどテンポが良いわけじゃないが、非常に面白くやりごたえがバンバン伝わってくる。

問題なのは「龍が如く7」の戦闘はゲームの進行度と比例してめんどうくさくなっていくことと、難易度がかみ合っていないことにある。

徐々に面倒になる戦闘

まず序盤は難易度が非常に低いため、手ごたえは感じないがサクサク進める。これは問題ない。

中盤になっても手ごたえを感じることはほぼ無い、ただ若干敵が固くなってくるのである程度攻撃しないといけなくなってくるし、全体攻撃も覚えていないのでダルさめんどくささを感じ始める。

終盤になるとようやく難易度が上がり始める。ザコは固くなり、数も増えるが、こちらもそのころには全体攻撃を覚えているので、それをぶっ放すのがザコ戦の基本だ。これは普通に作業だ。当然めんどうくさい。そしてボス戦はかなり難しくなる。体力は桁違いに多くなり、攻撃力と防御力も高い。それに対抗するためにどうするかというと、まさにドラクエのように攻撃して回復するという事を繰り返すことになる。これが本当にめんどうくさい。ペルソナやゼノブレイドのようなコンボを引き起こすようなシステムは実質無い(吹き飛ばした敵を仲間が追撃することがあるがダメージは低く頼れない)ので、ひたすら頑張って攻撃するだけだ。これがとてもツライ。

ならばなぜ特殊なシステムが無い「ドラクエ」が面白いのか考えてみたが、バランス調整の上手さとしか言いようがない。体力、攻撃力、防御力をプレイヤーが苦戦して、ギリギリ勝てるように設定し、なおかつそこまで長引かせないようにしてるのだろうか。まさか「龍が如く」をプレイして「ドラクエ」のすごさに気づかされるとは思っていなかった。

春日一番の続きが見たい

バトルは物足りなかったが、ストーリーにはとても感動させられたし、春日一番というキャラクターのことがとても好きになれるゲームだった。

是非ともバトルシステムに改良が加えられた、より完成度が高い続編を遊んでみたい。アクションに戻せ、という声には負けずにRPGとして面白い「龍が如く」を作ってくれたら続編も絶対買うので、よろしくお願いします!

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