『デッドオアアライブ』と『ランブルローズ』の明暗を分けたのは何だったのか【ゲームのことを考える】

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ゲーム 格ゲー

発売日:3月1日

プラットフォーム:PS4、XONE、STEAM

先日、KOFから不知火舞の参戦と、豪華体験版の配信が発表されたデッドオアライブ6。

どの格ゲーとも違うシステム。女性キャラが目立つが、駆け引きの面白さは他にはないものがある【DOA6】
画像出典:公式動画 コーエーテクモの20年以上続く格闘ゲームの新作であるデッドオアアライブ6(以降、DOA6)が3...

豪華体験版とは、DLCキャラを除くすべてのキャラクターが使用可能、各種トレーニングモード、ランクマッチ、ストーリーの序盤が体験できるという、格ゲーではありえないほどの大ボリュームの体験版。

2日間限定の体験版だが、トレーニングモードが使用可能ということは、人気キャラに関してはほぼ丸裸にされることが予想される。

かなりの大盤振る舞いだが、格ゲーは2日程度のやり込みで満足するジャンルではないため、この体験版をみっちりプレイしたプレイヤーは、発売日には買ってしまうのではないだろうか。

このような力の入ったプロモーションや、過去作と比べてエロさを抑えたキャラの衣装、有名な「やわらかエンジン」の不使用などで、「プレイするのがちょっと恥ずかしい」イメージの払拭を狙っているように思える。PVや公式サイトでも男キャラを使用しているシーンが多い。

男、男、男

実際DOAは、食らっているコンボを「ホールド」というシステムによって途中で抜けられる、一撃のダメージが大きく読みあいが重要など、他の格ゲーにはない面白さがあることは、以前配信された体験版で僕も確認できた。実際かなり面白い格ゲーだと思う。

しかしそれでもDOAの最大の売りは、エロい女の子だ。やわらかエンジンを使っていないが、全然揺れる。むしろリアリティが増し、よりエロくなっている。

先ほど”過去作と比べてエロさを抑えた衣装”とか言ったが全然エロい。ありがたい。当然DLCで衣装の配信も山ほど行われるだろう。

女性キャラがこのゲームの売りということは、不知火舞を含めた27キャラ中16人が女性キャラということからも明白だ。

エロい女キャラは、DOAの最大最強の長所であり、他の3D格ゲーとの差別化がしっかりと行われている点だといえる。

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ランブルローズとDOA

これを見ればどんなゲームかよくわかる

話は変わるが、かつて「ランブルローズ」という、女子プロレスの対戦アクションゲームが存在していた。

コナミから発売されており、1作目は結構売れているが、2作目はXbox360専売という部分と、1作目で人気だったスト-リーモードが無いという部分が災いしたのか、3万本ほどの売り上げになり、死んだシリーズだ。

このゲームも女の子がとてもエロく、当時中学生ぐらいだった僕は大変興味を持ったことを覚えている。しかしこういうエロいことを売りにしているゲームは、長く遊べたり高い評価を得ることが少ないということに、何となく気づき始めていた僕は、少ないおこずかいをこのゲームに投入することはなかった。

当時の僕を褒めたい気持ちもあるが、プレイしていればランブルローズについて深く語ることができたかもしれないので、買っていても良かったのかもしれない。

似た雰囲気のゲーム

ランブルローズのワンシーン

最近ふと思ったのが、デッドオアアライブとランブルローズの運命はどこで変わったのか、ということだ。

ランブルローズとデッドオアアライブは、結構似ていると感じている。エロい女の子同士が戦うのもそうだが、3Dの女性キャラを前面に押し出した雰囲気など当時は、かなり似ていると感じていた。

僕の記憶ではランブルローズ発売当時、デッドオアアライブは”3”からXbox専売を行っており、マニアックなゲームというイメージになったことで、ランブルローズの方が話題になっていたと思う。

しかし現在デッドオアアライブは生存しており、DOA6の人気によっては、世界でプレイされるゲームになる勢いがある。

ゲームシステムの違い

どちらかというとバカゲー的なランブルローズと比べるのは酷かもしれないが、ランブルローズはかなり大味なゲームのイメージがある。それに比べ、エロい女の子が大量に出ているが、格ゲーとして個性的なDOAは「本当に面白い」とプレイし続けているファンが多くいたようだ。

プロレスというのはゲーム化しやすいジャンルだとは思うが、面白いゲームにするのがとても難しいジャンルに思える。体力ゲージを設けて殴りあったら、ただの3D格ゲーになってしまうし、そもそもプロレスでガチの対戦というのは・・・なんというかややこしい。

しかしそんなプロレスに”エロい女の子”という要素を付け加えることによって話題になり、一定の人気を得たことは確かであるため、ゲームシステムの大味さが、シリーズが死亡するほどの致命的なダメージになるとは考えにくい。

Xbox専売

デッドオアアライブとランブルローズの大きな共通点は、Xbox専売だった時期があるということ。

デッドオアアライブはエクストリームを除くと、DOA3(Xbox)とDOA4(Xbox360)。

ランブルローズは、2作目に当たるランブルローズXX(Xbox360)。ランブルローズはDOA4の売り上げがよかったから、Xbox360で発売されたようなイメージ。

当時はXbox専売になるゲームが多く、代表的なのが「テイルズオブヴェスペリア」。売り上げは約20万本ということで、国内のXbox360タイトルの中ではトップクラスだが、後にPS3で完全版が発売され40万本売り上げた。完全版とはいえ、廉価版的なPS3版の方が売り上げがいいというのは、いかに国内でXbox360を持っていない人が多いのかよくわかる。

僕は当時、DOA4の映像がめちゃくちゃ綺麗なので憧れていたが、ハードを持っていなかったため買えなかった。TOVもプレイしたかった。

ランブルローズXXは人気モードのストーリーモードが無いという点を考慮しても、Xbox360専売ということが売り上げに響き、死亡したのかもしれないし、デッドオアアライブはXboxで発売されていたころの影の薄さは尋常ではなかった。特にDOA3は何が何だかわからない。いつの間にか出ていて、急に4が出て、5がPSハードで発売されるまで一般的なゲーマーが手に取れるシリーズというイメージではなかった。(5より4の方が売れてるけど個人的なイメージの話ね)

まあパブリッシャーが続編を出す気合のようなものを持っていれば、ランブルローズも何らかの形でこの世に残っていたのかもしれない。スマホゲーとか。

スケベ格ゲーの頂点に君臨する時が来た

いろいろな理由があると思うが、ランブルローズは消滅し、デッドオアアライブが生き残ったことは間違いなく、3月1日発売のDOA6はとても面白そうなゲームになっている。

スケベ格ゲーとしてはSNKヒロインズなども出ているが、やはり世界で戦えるのはデッドオアアライブだろう。

これからもテクモには、世界に日本のゲームのすばらしさを伝える、伝道師であり続けてもらいたいという気持ちでいっぱいだ。